何が無くともソーラーパネル充電。
キャンピングトレーラーを納車して、私が最初にまずやる事は、ソーラーパネル充電の設置から行います。
キャンピングトレーラーの納車時の多くは、外部コンセントからの充電及び牽引車からの走行充電が付いているだけで、バッテリーへの充電には外部からの電気供給が必要です。ですので電力の自給自足のためにソーラーパネルを設置し、日中いつもで蓄電池への充電が出来る状態を作る事により電力の自給自足(オフグリッドシステム)が簡単に出来上がります。
バッテリーで動く物・動かない物
キャンピングトレーラーの照明等は、バッテリーで動きますので、バッテリー残量が無くなると全く何も使えなくなります。
【 バッテリーで動く物 】
・室内照明、間接照明、オーニングライト(出入り口)
・キッチン水、洗面台水
・トイレ水洗
・クッカーフード(換気扇)
・暖房ファン(熱源はガス)
・USB充電
・テレビ
・100vコンセント(インバータ用電源)
【 バッテリーでは動かない物 】
・電気温水器
100v外部コンセントを接続した時に動きます。トランスが間に入っており230Vで動作しているのでしょうか?ほぼ使わないので改造予定なし。
・暖房
455UF、495U UFeはガスが熱源となりますが、390PSはガスに加えて外部電気でも動きました。
・冷蔵庫(ガス、外部コンセント、牽引車バッテリー)
自宅では外部コンセント、走行時は牽引車バッテリー、キャンプ地ではガス。ソーラーパネル又は蓄電池で動かせるように改造してみたいですが、まだ着手してません。
※外部電源設備が備わっている場所でコンセント接続している場合は、全ての機器が動作します。
100Vの家電製品は極力使わない
照明はもちろん、テレビなども100Vの家電製品を極力使わない設計が、節電効率が高く、蓄電池の消費量が減ります。
12Vの直流電源からインバーターを使用し100Vの交流電源を作るのは、とても効率が悪いのでバッテリーの消費が大きいです。重量が重いバッテリーの容量も極力小さくしたいのでインバーターを使う家電製品は使わないのがベスト。
【 私が使っている100V家電 】
・炊飯器
→昨年からガス炊飯器を使っておりますが、これがめちゃくちゃ美味しいので、最近は電気炊飯器の出番がありません。
→今年は、カセットガス炊飯器を導入したので、さらに使うことはないかと。今年は電気炊飯器は降ろそうかと考えてます。
・製氷機
→ハイボールを飲むことが多いのですが、氷をたっぷりと買って行ったとしても無くなることがたまにあります。近くにコンビニが無かったり、そもそもみんなが飲んで誰も運転出来ずに買い物に行けなかった時に大活躍。しかし、年に数度しか使いません。
特に正弦波インバーターは、待機電流が大きいため家電製品を使ってなくとも蓄電池の消費が大きいので、100V電気を使わない時には、こまめにインバーターの電源を切る必要があります。実際、私自身キャンプから戻り電源を切り忘れた時など、いざ使おう!とした時に、蓄電池が空!ってことが何度もありました。現在のキャンピングトレーラーには切り忘れ防止対策もしているくらいです。(快適装備として後日記載します)
なので、私の場合は、インバーターを付けてはいますが、あまり使っていません。98%は12Vの直流電源で賄ってます。
ソーラーパネル発電の仕組み・機器の選定
ソーラーパネル充電の仕組みはとても簡単。
キャンピングトレーラーは、牽引車で引き牽引車の電源と繋ぎますので、12Vシステムで動いているものが多いので、牽引車に合わせて12Vでソーラーパネルシステムを構成します。
【 ソーラーパネル 】
太陽光電池パネルは、太陽光から発電するパネルです。
なお、パネルは、重量が重いフレームタイプと軽いフレキシブルタイプがあります。キャンピングトレーラーに設置する場合、フレームタイプの取り付け金具がありますし、フレキシブルタイプはボンドでもつきますので、思いのほか簡単に設置出来るかと思います。
また、一枚で数ワットを発電する物から約300ワット程度発電する物まであり、必要ワット数に応じて必要枚数を設置します。なお、複数枚設置する場合は、バイパスダイオード等接続が必要です。また、直接接続し手動で充電コントロールするのは別ですが、チャージコントローラを使う場合は、例えば12Vシステムだからと、12Vに近いパネルを選択するのではなく、充電効率の良いパネルを選択しましょう。
【 チャージコントローラー 】
太陽光電池パネルで発電された電力をシステムに合わせた電圧に変換し蓄電池に充電します。なお、チャージコントローラーには、PWM方式充電とMPPT方式充電が存在し、詳しい説明は割愛しますが、パネルの一部が日陰になることなどを考慮すると、充電効率の良いMPPT方式充電を選択することをお勧めします。枚数少なく、いざ!と言う時のために短時間で充電できるのが魅力です。
【 インバーター 】
蓄電池に溜まっている直流の電気を家電が使える交流の100Vに変換します。
なお、インバーターには、正弦波、擬似正弦波、短形波があり、家庭用の商用電源と同じ正弦波を選択することが望ましいのですが、正弦波は擬似正弦波等に比べ待機電流が大きい傾向にあるなどデメリットもあります。安くて待機電流の少ない擬似正弦波でも良いかとは思いますが、モーターを使う製品など異音がしたり、動かなかったりします。
私自身、交流の100Vを使用する電化製品は極力使わないようにし、正弦波を選択してます。
【 配線部材等 】
それぞれの機器を配線にて接続するのに使用します。その際、メンテナンスを考えると端末処理を行なった方が良いかと思います。また、キャンピングトレーラー内への引き込み、配線の隠蔽で化粧部材も事故防止の意味も含め使用した方が好ましいと思います。
なお、使用する配線は、それぞれの機器を接続する上で、それぞれの電流、電圧に合ったものを使用しなければ発火する恐れがありますので、十分注意が必要です。
配線部材、コネクター(MC4など)、化粧部材、配線引き込み部材、ブレーカー、ヒューズ、キルスイッチ(必要に応じて)、ダイオード(必要に応じて)、等
【 蓄電池 】
太陽光電池パネルから発電された電気を蓄電し、電気製品を使うときに放電するバッテリー。最近はリチウムイオン電池が安くなってきたので、使えそうではありますが、北海道のマイナス気温を考えた時に自分自身に知識がなく発火する危険性もあるので自分には危険!と判断し、ディープサイクルバッテリーを選択してます。
キャンピンングトレーラーのそれぞれの使い方で容量も変わるかとは思いますが、私は115Ah×2本を並列接続して使ってます。並列接続をした場合、循環電流等言われますが、使い勝手を考えた場合、何も考えずにそのまま並列接続です。私自身、キャンピングトレーラーでは最長で3シーズン使っていますが、寿命も放電も全く気になることはありません。そもそも自宅に付けてる蓄電池は、友人に譲ってもらったトラック用で中古の鉛バッテリーですが、7年使い続けていますが、全く気になりません。
ソーラーパネルシステムの接続
接続手順は、必ず蓄電池(バッテリー)とチャージコントローラーを接続してからソーラーパネルの接続を行わなければ機器を壊します。
メンテナス等で機器・配線をいじる時には、必ずソーラーパネルからチャージコントローラー間の配線をブレーカー等で遮断してから作業しなければ機器を破損します。私は横着して何度か壊してます。
間違いだらけのソーラーパネル接続
私がシステム設計をする際は、電流が小さくなるように設計します。
電流が大きくなると配線を太くしていかなくてはいけないですし、何よりも危険です。ですので、電圧を上げられるところは電圧を上げます。
良く相談のを受けるのは「12Vシステムなのでソーラーパネルからの電圧も12Vくらいにしないとダメなの?」と。これは大きな間違いです。私は、電流を下げるためにチャージコントローラーの入力電圧までパネルを直列で接続します。
また複数枚使用する際、「パイパスダイオード」と「逆流防止ダイオード」を混在している質問も多いです。「ソーラーパネルにバイパスダイオードが入っているのでダイオードを入れる必要はないでしょうか?」と質問されますが、これは場合により「逆流防止ダイオード」を必要としますので、設計次第ということになります。
電流を小さく、そして、ソーラーパネルの一部が日陰になることを考慮した設計を考えるようにしてます。
まとめ
私の場合、ドローン等の充電しなければ動かないおもちゃが多いですし、出かけると長期となることも多いので、ソーラーパネル充電は必須アイテムです。
電源のあるキャンプ場を使う事が多かったり、週末など1泊2泊で出かける程度であれば、家庭での充電、走行充電で十分なのかもしれませんが、災害等が増えている最近でもあるし、出先でも不安なく不自由なく電気を使うことが出来るオフグリッドは最高です!
ソーラーパネルシステムは自宅に設置することも可能です。電気代を浮かすまでの発電となると相当なパネルの枚数が必要にはなりますが、庭で焼き肉、車庫でDIYなどなど、使用用途は多いです。何よりもDIY好きにはとても楽しいかと思います!
※オフグリッドとは、電力会社から電力を購入する事なく、電力の自足自給する事を指します。
※ソーラーパネルの設置は、高い所に登りますので、工事はもちろんの事、運用時も大きな電流を流しますので危険をともないます。知識の無い方はもちろん、自信の無い方なども専門業者さんにお任せするのが無難です。
※36vを超える工事の場合、電気工事士の免許が必要です。
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